仙骨の前傾を作り出しパフォーマンスを高めるには

仙腸関節は仙骨と2つの腸骨により構成されています。
以前は可動関節なのか不動関節なのかで議論もされていたようですが、現在は可動関節であるという見解が一般的かと思います。

実際にどの程度動くのかというと、並進運動で0.5~2mm、回転運動で0.2~4度程度の可動性を有しています。
不動関節だと主張する人もいたぐらいですので、それほど大きくは動かないですね。

仙腸関節は年齢によっても可動性が変化します。
子どもの頃は関節面は平坦で可動性が大きいですが、加齢とともに凹凸が増えて可動性が低下していきます。

仙骨にはうなずき(ニューテーション)と起き上がり(カウンターニューテーション)という動きがあります。
寛骨に対して仙骨が前傾する動きが「うなずき」、寛骨に対して仙骨が後傾する動きが「起き上がり」といいます。

呼び方は「うなずき」でも「ニューテーション」でもどちらでも良いのですが、「うなずき、起き上がり」の方がイメージしやすいかと思いますので、そのように表記していきます。
仙骨がうなずくと、靱帯の張力が増加して構造的に安定した位置になります。

このように、関節構造や関節包あるいは靱帯の伸張性によって安定する機構を「フォームクロージャー」と言います。日本語だと「閉鎖位」なんて訳されることもあります。
一方で、仙骨が起き上がると関節構造としては不安定な位置になるため、筋や筋膜が関節を安定させます。これを「フォースクロージャー」と言い、「閉鎖力」なんて訳されたりします。

立位や座位の時は仙骨はうなずき位となり、仰臥位の時には起き上がり位となります。
仙骨がうなずき位の時に仙腸関節はCPP(Close Packed Position)になりますが、通常の立位であれば完全にCPPとはなりません。

ところが、いわゆるスウェイバック姿勢(骨盤前方変位姿勢)では、仙腸関節の完全なCPPに近くなると言われています。
CPPは力の伝達に有利な肢位ですが、長時間その状態が続くと関節面や靱帯へのストレスが大きくなることが考えらます。

スウェイバック姿勢が長く続くということは、常に靱帯には引き伸ばされる様な力が加わっている為、それによって靭帯が弛緩をしてしまうと関節の不安定性につながり、腰痛の一因にもなります。
更には、スウェイバック姿勢になると腹筋群が不活性になりやすく、股関節の靭帯と仙腸関節周囲の靭帯などに身体を預け、支えて貰っている様な状態になりますので、先ずは自分で身体を支えられる様になることが大切です。



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